【Photoshop入門】アニメ背景の空を描く1 積雲編

お仕事お疲れ様です!
梅雨が好きなテオです。

今日は前職でやっていたアニメ背景の空の描き方について感単にご紹介します。
空はいくつかの特徴を捉えればフォトショップでもリアルで手描き感のあるものを再現できます。
キーワードは

・形(ブラシ)
・色
・配置

です。

フォトショップ以外でもクリッピングマスク機能があるペイントソフトなら制作できます。
あとペンタブは必須です。
マウスだけですとどうしても人工的な仕上がりになります。
(時間をかければ何とかなりますが…)

それでは早速フォトショを開いてはじめましょう!

フォトショップの準備

まずは自然な輪郭を再現できるようにブラシを作成しました。

今回こちらのpng画像をブラシに適応して利用しました。
ブラシの適応方法&ブラシの設定は後に記述いたします。

空を着色

空の色のチョイスは人それぞれですが、
自分は真っ青より少しグレー身を加えた方がリアリティーが出ると思います。
アニメ背景でよく使われるポスターカラー感を出したいのと、
後に光度を上げたいときでも無理なく上げられるからです。
自分は図のようにカラーパレットの位置を少し下げて彩度と明度を落としました。

空の着色はグラデーションツールを使うより断然手描きで塗っていく方がいいです!
先ほどのpng画像のブラシを使いました。
あえて色ムラを出した方が手描きのリアリティーが増します。

低い部分の空を描きます。当然空は1色じゃないですよね!
この低い空の色は今回若干水色よりにしました。
ちなみにコレを黄色っぽくしていくと冬の大気に変わります。

ブラシの不透明度などを調整してグラデーションぽく塗ってください。
あえて雑にムラムラに塗ってください!
このあとぼかしてしまうので結構適当でも大丈夫です。

ぼかします。
トップのツールバーのフィルター>ぼかし>ガウス(移動)で
縦方向に1回、横方向にも1回ぼかします。
コレはアナログで乾いたはけを使ったグラデーションをかける方法と同じです。

雲の輪郭を描く

奥行き感のある空は雲が必須です。
しかしただ闇雲に散りばめてもだめです。
雲の見え方を考えてみましょう。
参考までに空にグリッドを入れてみました。
同じ種類の雲は同じ高さに出来ます。
頭上に網の目が広がっているイメージです。
遠くに行けば行くほど網の目は重なっていきますよね?
逆に手前に来ると線の密度は薄くなり
代わりにマスの見える範囲が大きくなりました。
雲もコレと一緒です。
積雲の場合のポイントは…

遠い雲(地平線に近い雲) → 細く線上に重なる

近い雲(図上の雲) → 大きいが独立している

それでは実践です。
一旦真っ白で雲の輪郭を意識しながら描いていきます。

遠い雲は積雲の層を重ねました。
遠くにあるので雲の隆起も小さくて大丈夫です。

中央から手前まで描きました。
こちらも先ほどの通り、近づくほど線から積になるようにします。

次は雲の下部をぼかします。

実際には下部がぼけていない雲もありますが、
こうすることで雲下部の陰と空の境界をより自然に再現しやすくなるんです!
ランダムにしっかりぼけているところ、軽くぼけているところを作るといいですね。

雲の陰を描く

それでは影をはみ出さないように着色するため、
描いた雲の上にクリッピングマスクを追加しましょう。

雲レイヤーの上に新規レイヤーを追加、
2つのレイヤーの間にマウスカーソルを置き
Altキーまたはoptionキーを押しながらクリックすると利用できます。

このクリッピングマスクはアニメ背景でもめちゃくちゃ活用します。
下レイヤーのアルファチャネルを引き継いでくれるので、
下に塗った部分以外は絶対はみ出ませんし、透明度もちゃんと保持します。

作成したクリッピングマスクで影を少し多めに落としていきましょう。
色は背景の空の色に若干グレーを混ぜてください。

※影の落とす方向は統一してください!今回は太陽を右上に設定しました!

コツとしては
あまり影にムラがあると下手くそ感がでてしまいます。
なるべくマッドに仕上げるといいと思います。
多めに影を落としたあとハイライトを加えていきます。
影レイヤーはマスクレイヤーを追加して調整した方が後々楽です。
私はコレで消しゴムというものをもう2年近く使っていません笑

微調整

影レイヤーに明るさ調整レイヤーを追加し調整。
また影とハイライトのディティールを付けました。

影が少し違和感があったのでやってしまいましたが、
クリッピングマスクを指定た分調整がラクですね!

最後に空にもっとムラを与えて、
遠方の空には軽くスモッグをつけて奥行き間を出してみました。

大体完成です!
いかがでしょうか。
ここまでの行程でおよそ15分くらいです。
もっと時間をかければ
クオリティーも比例していきます。

図のように空を紫がけると午後3時ごろの空になったりします。
色を工夫して時間を操るのも楽しそうですね!

結構手順がありましたが、
最後までご閲覧下しましてありがとうございました!
これからもテクニック等の記事を上げていきたいと思いますので
よろしくお願いします。